ウィリアム・ゴールディングの「蝿の王」を読んだ

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ウィリアム・ゴールディングの「蝿の王」を読んだ。

2年程前に、「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 劇薬小説【まとめ】」というエントリーを読み、非常に気になったので購入はしたものの、最初の数十ページを読んだあたりで日本語訳のあまりの馴染めなさにもっさり感を感じ、放置していた。

最近、快調に伊坂幸太郎を読んでいる勢いのまま、再度最初からトライしなおし、コツコツと読み進め、やっと昨日読み切った。

劇薬と賞されているだけに、後半にすごい過激な盛り上がりが保証されているにも拘わらず、ページが3分の2程消化されても、さっぱり起伏の兆しが感じられず、難解な日本語訳にげんなり気味だった。
ただひたすら、嵐を凌ぐかのようにじっと這いつくばって、違う意味での嵐を待ち続け、そして終盤に期待以上にスゴいのがやってきた。
はっきり言って、この訳者と対立する立場にいたのに、サイモンとダンスのくだりぐらいから、訳者と肩を組んで歩き出したように思う。で、ロジャーがてこを使ったあたりから、全速力で息もぴったりに走り始めたかのように物語が加速した。
今までの退屈な風景の描写が、最後に実になっているのを強く感じた。

ゴールディングは、ジュールヴェルヌの「二年間の休暇」にインスパイアされてこの作品を書いたらしいけど、見事に負のイメージで還元されている。「二年間の休暇」を読んで感動した中学生の自分が、間違えて手を延ばす事がなくて、本当に良かったと思った。そのくらい刺激が強く、心が揺さぶられる作品だった。

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2 ドロドロを見たかったのだが...
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このページは、masaqiが2009年1月28日 00:23に書いたブログ記事です。

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