マサキブログでタグ「書評」が付けられているもの



柳広司の「ジョーカー・ゲーム」を読んだ。

先日購入した「このミステリーがすごい!2010年度」で、2010年度第2位「ダブル・ジョーカー」の存在を知り、
その前作にあたるこの作品を知ったという次第。

しかし、この「ジョーカー・ゲーム」は、
  • このミステリーがすごい!2009年度の第2位
  • 日本推理作家協会賞受賞
  • 吉川英治文学新人賞受賞
な作品。
すごい。なんで知らなかったんだろう。

内容は、
戦時中で軍国主義真っ盛りの日本で、スパイ養成学校を設立した結城中佐と、その学校を卒業したスパイが活躍する話5編から成る短編集。

スパイミステリーというジャンル・カテゴリーが一般的かは知らないが、とりあえず初めてだったがすんなり楽しめた。
特殊技能を身につけ、精神的にも磨かれまくった上で養成学校から輩出されたスーパーマンなスパイと、さらにその上を行く超スーパーマンな上官結城中佐。
まず、キャラクターに現実味がないんだけど、ロジカルな話の展開に納得させれられるのが絶妙に楽しい。
とりあえず偽名で、容姿に特徴がないスパイ達と、全話に登場するも謎に包まれまくっている結城中佐に愛着がさっぱり湧かないのも、"それだけ隙がないということでもあり、媚びてないようでもあってクール"とか感じた。もしくは感じさせられた。

自分にとって、新しい感じのミステリーとして楽しめた。
読みやすく、格好いいミステリー。
自分は期待していた分若干薄味に感じたが、面白くなかったという人は少ないんじゃないだろうか。

どうやら「ダブル・ジョーカー」は鉄板な気がするので、しばらく楽しみにおいておこうと思う。


東野圭吾の「新参者」を読んだ。

このミステリーがすごい!(2010年版)」で第1位の作品。
去年の暮れに読んだ、綾辻行人の「Another」が第3位で、それを超えるクオリティはどんなものかと気になっていた。近所のブックオフで目が合い、即決、購入。

内容は、
東野作品ではおなじみキャラの加賀刑事が、東京・日本橋に赴任してくる。
地元の住人の身の回りに起こる細かな謎を解きつつ、本流にあたる事件の謎を解くという話。

ちなみに、私が東野圭吾で過去に読んだのは、
  • 白夜行
  • 探偵ガリレオ
  • 予知夢
  • 容疑者Xの献身
の四作。
どうやら、加賀刑事とはお初だったらしい。

いいなぁって思ったのは構成。
9章からなっていて、約350ページほど。だから、一章あたり40ページないくらいになる。
各章に謎があり、都度解決されていくので、まるでシリーズものの短編集を読んでいる気持ちでいると、気づけば物語はクライマックスに。
最後は、加賀刑事の追っていた事件が見事に解決され、長編モノを読んでいたんだなぁと思わされる。
そんな感じで、肩肘張らず楽しめたのも良かった。

「このミステリーがすごい!(2010年版)」の東野圭吾本人のインタビューでは、
「斬新なトリックはなくても、サービス精神は失っていないつもりです」と言っていて、東野圭吾の作品はまさにそれに尽きるのかもなぁって妙に納得できた。
そのインタビューでは、「新参者」がどのように取材しカタチ作られていったも語られていて、思いがけず行き当たりばったり的な手法をとられていて、それもまた興味深かった。

東野圭吾の作品は、
  • 読みやすさ
  • 面白さの安定感・安心感
  • 楽しませてくれるだろうサービス精神
がいい。それが再認識できた作品だったと思う。

藤代泉の「ボーダー&レス」を読んだ。
2010年最初に読んだ(読み終わった)本。

第46回(2009年)文藝賞を受賞し、芥川賞にノミネートされた作品。

文藝賞受賞のニュースで知り、自分よりも若く、主婦をされてる方の作品だということで興味を持った。
(とは言っても、過去の文藝賞受賞作を見ても、綿矢りさの「インストール」ぐらいしか読んだ事がない。)

早速、最寄りの図書館の予約状況を確認してみたら、珍しく4冊程蔵書されたままだったので、その勢いで予約して借りてみた。
156ページの薄い単行本なので、さっくり読めていい感じだった。
"最近の小説"を読んでみたい方にはおすすめできる良い本だと思う。

内容は、主人公の男と、在日韓国人の男の新社会人二人の交流を中心に書かれている。
途中、主人公の男性の女性関係の話が出てきて、作者は女性なのに男の気持ちをよくわかっていると思い、いたく感心した。
旦那さんからの適切なフィードバックもあったんだろうなぁと、勝手に想像したりもしてた。

展開について、終盤まではとても好きだったんだけど、最後もっと綺麗に巻き取って欲しかったような気がした。
なんとなく知っているような、思っていたようなままの展開に向かっていってしまった感が。

自分はもともとミステリーのような、最後急激に落としてくるフォークボールのような作品を良しとしてしまうので、
芥川賞系の作品には、無茶な要望をもってしまうのかもしれない。

でも、新年最初に読む本にふさわしく、綺麗な作品だったと思う。
次回作も読むだろう。
Another
Another

綾辻行人の「Another」を読んだ。
先月発売された、もうほかほかではないけど新作。
ページ当たりの文字数は少なかったけど、600ページ以上ありなかなかの読み応えだった。
ページを繰る疾走感を感じられる一冊。

今作は、おなじみの館シリーズとはひと味違っている。
殺人鬼シリーズのようなスプラッター感は無いが、ホラーな色が漂うミステリーといった感じに思えた。
個人的には、20年程前に読んだ、赤川次郎の「魔女たちのたそがれ 」になんとなく似ているような気がした。
「絶対終盤に足下を掬いにくる」っていう、恐れのような期待を抱きながらも、見事にしてやられた感があった。
参った。

-----
11/8、神保町の三省堂に行き、夫婦でサイン会に参加してきた。
綾辻行人氏にサインしていただいたその本で、いつものように足下をすくわれるのは、また格別だった。
とても気さくな方で、ますますファンになった。
次回作も期待。

ayatsuji.jpg

ソフトウェア開発で伸びる人、伸びない人
ソフトウェア開発で伸びる人、伸びない人

荒井玲子の「ソフトウェア開発で伸びる人、伸びない人」を読んだ

ソフトウェア開発で「伸びる人、伸びない人」、「幸せになれる人、幸せになれない人」について、
ソフトウェア開発経験のある筆者から見た、それぞれの考え方の違いについて書かれていた。

おもしろいなと思ったのは、
「幸せになれる人」は、"会社"と"仕事"と"自分"を分けて考えるという話。
そうすることで、それぞれのストレスに強くなれるとも。
「"会社"と"仕事"に恵まれている状態というのは、かなり珍しい」というのは確かになぁって思った。

最初なんとなく、自分がどちらに当てはまるのかを知るのが、怖いなと思ったが、
まず、この本を読まない時こそ、伸びない・幸せになれない人になってしまってるのかもしれない。
自分と照らし合わせて、足りないところもあったので、出来そうなところから取り組んでみるなどして、少しでも自分を伸ばしていけたらと思った。
雇用の常識「本当に見えるウソ」
雇用の常識「本当に見えるウソ」

海老原嗣生の「雇用の常識「本当に見えるウソ」」を読んだ。
著者は、元リクルートエイブリックの人らしい。漫画の原作をされていたり、"転職エージェントのカリスマ"と賞されてもいるらしい。

雇用や、労働社会について、マスコミや識者が当たり前に口にする常識っぽい事が、きちんとしたデータを元に検証してみるとちょっと違うんじゃないか?という事実を有しているという話。

例えば、
"引きこもりが増加している"というが、昔は農家や、自営も多く、今とは違って逃げ場があったが、今はそれが顕在化しているんじゃないかという説。
転職が一般化してきたと言われるが、30年前から大して変わっていない。
など。

個人的に特に興味深かったのは、転職回数に年収が逆比例しているという統計。
タイミング良く転職をすることで、上手く年収を上げていく事もできるだろうと考えていたが、結構難しいのが現実らしい。
転職回数は少ないほど良いらしく、せめて30代前半までに2回以内にしておくのが良いっぽい。

会社の将来を悲観視して、それを退職の理由の一つとして退職した事があったけど、
なんとか退職せずに努力する事こそが将来の自分を救うというのも皮肉なものだ。
まぁ、年収がよくても自分がその仕事に満足しているかは別の話だろうけど。

青の炎
青の炎
 
貴志祐介の「青の炎」を読んだ。

「黒い家」は以前読んでいて、ホラーの印象が強かったので、すっかりホラーな人だと思っていた、貴志祐介。

何故か数年前から、"貴志祐介好き"が周囲にちらほら居て、話を聞く感じでは、(イメージだけど)とんこつラーメンのような癖があるっぽく、機会があれば何か読もうと思ってた。
というか、その時に「硝子のハンマー」と、この「青の炎」を借りていたのだが、すっかり棚の肥やしにしてしまってた。(すみません、○井さん。。)

なんだかんだで、ようやく読んだわけだけど、
感想としては、想像しない展開で、おもしろかったんじゃないかと思う。

この本、結構ページ数がある。
最初、物語はなんとなく想像通りの展開を見せるんだけど、残りページの量から、全然終わりそうになく、段々と、どこまでいってどうなるんだろうって思ってた。
今にして、そうなった時点で、結末を予想するのを半ば放棄し、もう引っ張られるがままになってたんだろう。

ちょっと関係ないけど、ページ残量に対する展開が、予想通りの物語って、相当文章がうまかったりしないと印象が薄くなるんじゃないだろうか。
最後の最後に犯人がわかるとか、物語がひっくり返されるとかで、ページ残量とスタンダードな展開とのギャップが大きいとき、展開に派手さが出るような気がする。

最初、主人公がちょっと賢すぎるかな?って思ってたけど、描写が結構リアルなんで、まぁ居てもおかしくないかなとも思えた。力でねじ伏せられた感もあるけど。

江ノ島辺りを、自転車で走るのはいい感じ。気持ちよさそうだわ。

次、貴志祐介読むなら、「硝子のハンマー」の予定。
容疑者Xの献身
容疑者Xの献身

今更ながら、東野圭吾の「容疑者Xの献身」を読んだ。
直木賞受賞作で、映画化もされ、大ヒットした作品。

ガリレオシリーズは、容疑者X以前のものは読んでいたけど、巷で流行りすぎていたので、ほとぼりが冷めてから読もうと思っていた。
ビジネス書や、自己啓発モノなどを最近多く選んでいたので、絶対はずれないミステリーを読みたい気分になり、買い貯めてる次読む候補の中から手に取った。
読み進めるスピードもビュンビュンって感じで、やはり期待通り面白かった。
すべらんなぁー。って感じ。

今までに、映画の予告はたびたび目にしていたけど、主題歌の醸す雰囲気やら、シーンのトーンなどで、どんだけ悲しい内容なんだろう?って思っていた。
いまだに映画は観てないが、原作に即しているのであれば、その意味もわかったのでスッキリした。
ただ、あそこまで作品のイメージを暗くなくてもよかったんじゃないかとは思った。
終盤に暗くするくらいで丁度いいんじゃないの?と。
まぁ、ヒットしたのだから、それは作戦成功だったんだろうけど。

昨日、「流星の絆」を買ったので、次の東野圭吾はそれの予定。
こちらも評判いいので、はずれなそう。
テンション下がった時のカンフル剤にしようと思う。
勉強じゃない読書というか、読書でエンターテインメントを感じさせてくれる人だよなぁ、東野圭吾って。って改めて思った一作だった。
井上 頌一・河合 秀仁の「石原慎太郎入門」を読んだ。
わかり易くて良い本だと思った。

石原慎太郎という人のカリスマ性については以前から興味があったが、
さてどこから入ろうかと、躊躇してた自分には丁度いい一冊だったと思う。

クイズの本のように、ひたすらQ&Aの形式で書かれている。
読み終わってみれば、それはそれで取っつきやすく、作家・石原裕次郎の兄・映画監督・俳優・歌手・国会議員・都知事などなど、
多面的な才能を発揮し、世間にアウトプットしまくってきた石原慎太郎の足跡を、手際よく知ることが出来たんじゃないかと思う。
冗長すぎず丁度いい感じ。

内容については、
  • 目をぱちくりさせながら話すようになった原因
  • 芥川賞受賞作、「太陽の季節」を二日で書き上げたという話
  • 奥さんにプロポーズした話
  • 三島由紀夫との話
  • 石原裕次郎の兄としての話
などのエピソードが、大きく括られた章の中で繋がりなく書かれている。

石原慎太郎その人については、
運動も出来たらしいが、賢いんだろうということがよくわかった。
石原裕次郎が「兄貴は万能選手」と言ったらしいが、片っ端から成果を残してるのはほんと、並じゃない。
縁起でもないが、もし亡くなられていたら、フィクションとしか思えないくらい漫画な人だと思った。

とりあえず、石原慎太郎の作品を読んでみたくなったので「太陽の季節」、「老いてこそ人生」を購入した。
大学在学中に芥川賞を受賞した作品と、老いて書かれた作品の二冊。

石原慎太郎入門
石原慎太郎入門
栗原幹雄の「面白いことをとことんやれば、「起業」は必ずうまくいく。」を読んだ。
フレッシュネスバーガーの社長であり、ほっかほっか亭の創業者の一人でもある、栗原幹雄さんの本。
ネットで見かけ興味を持ち、図書館で借りて読んだ。
ほっかほっか亭の創業者の一人が、フレッシュネスバーガーの創業者だったのに驚き、会社の近くにあって、時々食べに行く「ワンズダイナー」のオーナーでもあると知ってさらに驚いた。
昼ご飯のレパートリーを抑えられており、どこのブッダかと思った。

フレッシュネスバーガーは、栗原さんが空き店舗を見てハンバーガー屋を妄想したところから始まり、昼間はほっかほっか亭の役員として働き、夜はフレッシュネスの店長をやるという働きぶりは読んでいて気持ちが良かった。
このバイタリティは見習わないといけない。

栗原さんは、元々、日本大学で建築を学び、卒業後、積水ハウスに勤められたという経歴を活かし、店舗の着想を得てから経営方法と店舗設計を同時にやってのけるとのこと。
そういうスキルを持った経営者も居るんだと、すごい興味深かった。
積水ハウスを辞めてから、ほっかほっか亭を始めた話もとても面白かった。

経営理念をしっかり持った会社は良い会社と聞くが、飲食の店舗も同様なのかもしれない。

正直フレッシュネスは、社会人になった今でも、割高な飲食店なイメージを持っている。
だけど、この本を読んで、栗原さんのこだわりを改めて感じれたらと思った。
とりあえず、富ヶ谷の1号店で期間限定で販売されるという、持ち帰り不可の「ハモンセラーノバーガー」とやらを食べてみたいと思った。
あと、バナナケーキも。

【追記 7/29】
フレッシュネスのサイトを見ていたら、インタービュー動画を見つけた。
http://fc.dai.co.jp/ceoreport/freshness/

面白いことをとことんやれば、「起業」は必ずうまくいく。 フレッシュネスバーガー社長の現場的発想法
栗原 幹雄
アスペクト
売り上げランキング: 19753
おすすめ度の平均: 3.5
4 物語で、さらにお客をひきつける
3 これは、「面白いことをとことんやったら、『起業』がうまくいきました」ですね。。。
4 勇気づけられた
1 類稀なサクセスストーリー?
5 フレッシュネスバーガーに走りたくなります!
藤田晋の「藤田晋の仕事学」を読んだ。
言わずと知れた、サイバーエージェントの藤田社長の本。
楽天の三木谷社長の「成功の法則92ヶ条」を読み始めたところだったが、会社の上司にかなり勧められたので先に読むことにした。

実際の経験に基づいた藤田社長の考え方が書かれている。
どこを読んでもポジティブで、モチベーションが下がっている時には効きそう。

まるで、
「僕みたいに上手に仕事すれば、こんなに楽しいんだよ」
「だから、例えば、こういう場合は、こう考えたらどうだろう?」
と、近所の出来るお兄さんにアドバイスされてるかのようだった。

昔、自分の勤める会社の社員が、みんな徐々にやる気をなくしていったとして、誰が最後の最後までがんばるんだろう?
なんて考えた事があった。
その時、最後まで頑張る人は絶対『この人』だよなって想像できたんだけど、
じゃあ、
なんで自分は『この人』って思ったんだろう?
『この人』はなんで頑張れるんだろう?
『この人』だけでいいんじゃないの?
なんて思った。(実際に、その時会社はその人を原動力として回ってたんだと思う。)
この本の通りに実践していけば、そんな『この人』になれそうに思った。

二輪駆動より、四輪駆動の方が馬力がある。
みんなが『この人』になって、全員駆動にしてパワフルな会社にすればいいんだろうか?
そんな人間ばかり偏った会社は成り立つんだろうか?
書かれている事がもっとも過ぎて、ちょっと気になった。

なんとなくだけど、
読んで「自分に使えそうな材料を取り出す」というよりは、「材料を与えられる」ような本に感じた。
いい本だと思うけど、若干ひねくれ者の自分には合わなかったかもしれない。

とりあえず、ベンチャー企業の経営者は読んでおいて欲しい一冊。

藤田晋の仕事学 自己成長を促す77の新セオリー
藤田晋
日経BP社
売り上げランキング: 417
おすすめ度の平均: 4.5
5 これほどの数の体験が一冊に凝縮された本もめずらしい
5 目線が近くて素直に納得できました。
5 同世代ながら修羅場経験をくぐりぬけて来た著者の言葉に元気づけられる
4 全てのビジネスパーソンへ
5 等身大のアドバイス集
暗黒館の殺人〈1〉 (講談社文庫) 暗黒館の殺人〈2〉 (講談社文庫) 暗黒館の殺人〈3〉 (講談社文庫) 暗黒館の殺人〈4〉 (講談社文庫)
綾辻行人の「暗黒館の殺人」を読んだ。

前読んだのがいつだったかわからないぐらい、久しぶりの綾辻行人の作品。
綾辻行人は、今から10年ぐらい前に、「十角館の殺人 (講談社文庫) 」を読んで以来、ほとんど全ての作品を読んでいるぐらい、好きな作家の一人なんだけど、 この「暗黒館の殺人」は、久しぶりでありながら、すっかりお腹いっぱいにしてくれた。
とりあえず長かった。

「綾辻行人が、それだけの助走を必要とする程の結末はいかほどのものか」という、作品のボリュームに比例する大どんでん返しへのワクワク感はものすごくあったが、 仕事に悪影響を与えず、途中で挫けずに読み切れるかどうかが不安で、なかなか手が出なかった。今年に入って、そこそこ本を読み続けてこれていたのもあり、いいタイミングじゃないかとトライしてみた次第。

感想としては、下の通り。(ネタバレなし)
  • 事件解決のヒントになりそうな、意味深な箇所を全て覚えておくのは大変だった。
  • 文庫で読んでいたが、3巻でエンジンがあったまり始め、4巻でエンジン全開。綾辻行人の本領発揮だった。さすがにただじゃ終わらせない。
  • 十角館からずっと読んできてたので楽しめたが、最初の一冊がコレだと、満足できたかどうかは疑問に思う。
  • 通勤時に電車で読む事が多かったが、3巻が特に重く、立ったまま読んでると腕がつらかった。
  • 個人的には、10年近く前に読んだ「霧越邸殺人事件」の方が面白かった気がするが、時間が経ってる分、正しく比較できていないかもしれない。
  • シャム双生児の姉妹の服の構造はどうなっているのかわかりにくかった。説明されているのをイメージするんだけど、結合した横っ腹が見えてるんじゃないかってずっと気になってた。マジックテープでも使われてない限り物理的におかしいと思う。
長いが故のデメリットが出てくるけど、たまにはこのくらい読み応えあるのもいいかも。

あとがきに書かれていたように、最後にカタルシスを得る為に読んでいた。って言うのが、わかりやすい表現なのかもしれない。
この作品を通して、「綾辻行人にはカタルシスを与えてくれるという信頼があって」、自分はだから好きなんだと気づいた。「暗黒館の殺人」は、館シリーズを経て作られた信頼関係があっての一作なのかも。

十角館の殺人 (講談社文庫)
綾辻 行人
講談社
売り上げランキング: 43065
おすすめ度の平均: 4.0
5 素晴らしすぎる濃い内容!!
5 新本格ミステリーを読む上でのリトマス試験紙
1 駄作。呆れるを通り越して腹立たしい。
4 「そして誰もいなくなった」に挑戦した作品ではNo.1
5 館シリーズの頂点

びっくり館の殺人 (講談社ノベルス)
綾辻 行人
講談社
売り上げランキング: 43228
伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」を読んだ。

昨年は本屋大賞と山本周五郎賞を受賞し、来年映画も公開予定な、まだまだ注目されるだろう作品。
図書館で予約しといて順番が来たら読もうと思ってたら、半年が経った。。

相変わらず細かなロジックが活きてて、巧く作られてるなぁって思った。
やはり、撒かれた伏線はきちんと収集されるので、読後変な納得感もあった。
前半部分に関しては、もう一度目を通したくなり、読み直した。

大体、4日くらいかけて読んでた。
読んでいる間は、
ストーリー展開がひたすら気になるし、
仙台に行ってみたくなるし、
学生時代思い出すし、
アビーロード聞きっぱなしだし、
登場キャラクターに愛着湧くし、
憎たらしいキャラクターが出てくるとストレス感じてるし、
すっかり、伊坂幸太郎の手のひらの中の4日間だった。

伊坂幸太郎は、作品を何度も書き直し洗練させていくといった話をどこかで読んだが、なるほどあっさりした文章の裏にそういった丁寧な仕事が感じられた。
唸ってしまうくらい、巧い。
もともと、システムエンジニアだったらしいけど、きっと良い仕事してたんだろうなぁ。
お金出してもいいから、伊坂幸太郎の書いたシステム設計書を読んでみたい。

ゴールデンスランバー
伊坂 幸太郎
新潮社
売り上げランキング: 1623
犯人に告ぐ〈上〉 (双葉文庫) 犯人に告ぐ〈上〉 (双葉文庫)
雫井脩介の「犯人に告ぐ」を読んだ。
第7回大藪春彦賞受賞作とのこと。

中盤から後半にかけての犯人との駆け引きあたりは展開に飲まれていき、読書が加速した。
ラストも悪くない。
ただ、期待が過ぎたので、イマイチ感を感じた気がする。悪くないんだけど。

個人的には、職場や、通勤路が登場するので、通勤途中に読んでると変な感じがした。
以前、友人が興味深い事を言っていたので、そのうち「火の粉」も読まないとな。
フィンランド豊かさのメソッド (集英社新書 (0453)) (集英社新書)

「フィンランド豊かさのメソッド」を読んだ。

こちらのブログエントリーをたまたま読んで、興味が出たので図書館で借りてみた。
(自分の後に、もう予約している人がいるようなので、話題の本?なのかもしれない)

自分は、フィンランドというと、「かもめ食堂 」を思い出す。
独特な雰囲気でいい映画だなぁって思っていたんだけど、この本を読んで、あれこそがフィンランドの雰囲気なんだと納得した。
映画で確かに、人口密度も低そうだったし、静かそうだったし、フィンランド人は無口そうだったし、日本人と合いそうだったし。
フィンランドの若者の中には、退屈だといって出て行ってしまう人もいるらしいけど、わからなくもない。

もう10数年前になるけど、学校の授業で、フィンランドは福祉の取り組みに関しては先進的な国だと習った記憶がある。
さすがに税金は高いらしいが、本書を読む限り、習った通りの福祉の充実っぷりが伺えた。

教育水準の高さについても、日本と比較しているところは興味深かった。
中高年の学習意欲も高いらしく、子供の頃から自立して勉強する力をつけさせるんだろうなぁ。

ウインタースポーツにはあまり興味はなかったりするんだけど、クロスカントリースキーはやってみたいと思った。
もし万が一、フィンランドに行く機会があれば、フィンランドの森を滑ってみるのもいいかも。

人口500万人の小国なのに、すごい魅力的な国に感じた。いい本だと思う。
日本も、フィンランドに負けない魅力的な国であって欲しいものだ。

かもめ食堂 [DVD]
かもめ食堂 [DVD]
posted with amazlet at 09.02.26
バップ (2006-09-27)
売り上げランキング: 424
おすすめ度の平均: 4.5
5 ソーダ水の泡のような。
5 家族でほのぼの♪
5 にんまりしちゃう
5 北欧のインテリアや出演者のファッション、可愛いです!
4 癒しですな。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Creative Commons License
このブログのライセンスは クリエイティブ・コモンズライセンス.